フレア監視用の赤外線カメラ

設備に予定外の過度の圧力が生じた際に圧力逃し弁から放出される可燃性ガスや、不要な排ガス副産物を焼却するため、様々な産業でフレアスタックが使われています。

 

具体的には、油井・ガス井の掘削業務、製油所、化学処理プラント、ガス供給インフラ、埋立地などで使われています。 多くの場合、未燃炭化水素が大気に漏れ出すのを防ぐため、スタックの炎、またはガスに点火するパイロット火災を監視することが規制で義務づけられています。

 

赤外線カメラ 赤外線カメラ は非常に優れた監視ツールであり、事実上、どんな天候でも24時間365日体制で自動監視を行えます。 さらに赤外線カメラには、紫外線(UV)火炎検出器、炎イオン化スペクトロメーター、熱電対、パイロメーターなどのテクノロジーにつきものの、様々な技術・コスト面の問題が一切ありません。 

 

フリアーシステムズの赤外線カメラ

  • 燃焼状況を検証し、未燃焼の汚染物質を最小限に抑制
  • 燃焼不良を視覚・聴覚的なアラームで即座に報告
  • TVモニターやPC画面から視覚的に遠隔監視
  • 定量的な温度情報を提供
  • メールやイントラネット接続でプラント管理者に通知可能
  • イーサネット経由で中央制御室に接続可能
  • 昼夜を問わずあらゆる天候条件下で、24時間365日体制で稼働

 

フレアスタックは複雑なプロセス

一般にフレアスタックシステムは、危険な炭化水素の汚染物質が大気中へ漏れ出すのを防ぐため、最終的な防衛手段として機能しています。 例えば、メタンガスは可燃性であるだけでなく、CO2の23倍もの強力な温室効果を持っています。

 

万が一フレアスタックの燃焼不良が起きた場合、プラント管理者は直ちにこれを知る必要があります。そして即座にフレアスタックの燃焼を再開させ、プラントの稼働停止を未然に防がなければなりません。

 

ガスフローに点火するパイロット火炎を監視し、フレアスタックの炎を検知するために、これまでに種々の技法が試みられてきましたが、その有用性も様々です。 しかし、これらの技術のほとんどは、燃焼から生じる煙(燃焼効率の重要な指標)を最小限に抑えることはできません。 

 

フレアのガスフローの問題の一つは、通常運転で燃焼ガスをパージする時などは流量が小さくなりますが、緊急安全弁放出やプラント全体のブローダウンの際などは流量が非常に大きくなるという点です。 フレアスタックの大きさや明るさ、煙の発生量は、放出される可燃性物質の量に左右されます。 空気や蒸気などのアシストガスをガスフローに注入し、燃焼効率を向上させたり、煙の量を減らしたりすることもできます。

 

フリアーシステムズ赤外線カメラ は、フレアスタックと周囲背景(通常、空や雲)の熱反応の違いを認識できます。 これらのカメラは、フレアスタックの検出用途だけでなく、点火フレームの監視用として設置することも可能です。 通常は、耐湿性のハウジング内の台やその他の堅牢な構造にカメラを取り付け、過酷な気象条件から守ります。 

 

 

カメラのスペクトル反応と校正により、空気中の水分を透過し、フレアスタックやパイロット火炎の優れた画像と相対的な温度情報を得ることができます。 組成特性が特殊である場合やガス流量が低い場合など、観測者が肉眼でフレアスタックを確認できない状況でも、 フリアーシステムズの赤外線カメラ では、鮮明な画像により的確に検出が行えます。 

 

紫外線火炎検出器を使用すると煙で視界を遮断されるという問題がありますが、赤外線カメラを使用すれば全く支障なくスムーズに検出が行えます。 赤外線・可視画像は、アナログまたはデジタルデータの形で中央制御室にリアルタイムで送信することができます。

 

自動制御

フレアスタックや煙を視覚的に監視できるだけでなく、アシストガスと排ガスの比率を自動的に制御することも可能です。 この比率を適正に調整しておくと、燃焼効果を向上させ、煙を減らすことができます。 異常が生じた時には、空気・蒸気の量を速やかに調整して適切な燃焼状態を維持する必要があります。 加えて、アシストガスの自動注入制御は、蒸気の浪費を避けられるため、大幅なコスト削減にもつながります。

 

 

 FLIR A310 カメラには、様々な自動制御機能が備えられています。 カメラは、まず火炎の温度とサイズを感知します(これは、制御手順における重要な要素です)。 このデータを校正して、FLIR A310イーサネットポート経由で、アシストガスの制御プログラムを実行しているPLCまたはPCに送信します。送信の際は、ワイヤレスアクセスポイント、光ファイバーケーブル、またはCAT-6イーサネットケーブル を使用します。

ユーザーがあらかじめ設定した範囲からデータが外れた場合、カメラはデータI/Oポート経由で制御室にアラーム信号を送ることも可能です。 また、データが設定値に達した時点で、メール(SMTP)またはFTPプロトコルを使ってイーサネット経由で数値データや画像をPCへ自動送信するように設定することもできます。こうして、後で分析できるようデータを記録するのです。 
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