熱画像直視装置 活動レポート 奈良県消防学校

奈良県消防学校にお伺いしてFLIR 熱画像直視装置 出張講習と熱画像直視装置を使用した訓練を実施しました。

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奈良県消防学校について

奈良県消防学校は、昭和48年4月1日に開校し、敷地面積は10,326㎡、職員数13人(内、教官8人)で、施設は古く敷地は狭いですが、他府県の消防学校様や本研修のFLIR社様のように民間企業と連携して訓練を実施するなどして、学校職員が一致団結し、熱意と創意工夫で充実した消防職員教育及び消防団員教育を実施しています。

令和5年度 初任給級総合科 第3期 43人

消防職員専科教育救助科 第33期 14人

 

出張講習を依頼されたきっかけ

近年、RC造、高気密・高断熱の建物が増加し、それに伴い火災現象及び進展が以前と比して急性な性状に変化しています。消防士にとってこれまで以上に重要なのは、現代の炎の挙動を理解し、正確な状況認識に裏打ちされた意思決定を迅速に行うことであり、火災のサイズアップ及び屋内進入時の危険兆候を瞬時に知る必要があります。

また、現代の熱保護性能が高い消防服を着装しての屋内活動は、火災進展を見誤った場合、非常に危険です。炎は一瞬で変化し、保護は限界点まで続くため、熱画像直視装置により温度チェックすることで、屋内活動が安全、かつ、確実に行えると考え、熱画像直視装置について理解を深め有効活用と知識及び技術の向上を図る目的で本研修をFLIR社様に依頼いたしました。

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出張講義の感想

消防職員専科教育救助科14名で参加させて頂きました。座学では、使用について過去(残火確認)から現在(屋内進入)へのトレンド変化、赤外線の基礎や煙を透過する理由、ガラス・鏡・水中などの注意点、屋内進入時の視界確保の有効性などを、大変わかりやすく解説していただきました。

座学に続いての実技では、熱画像直視装置の実機を2台お借りして、コンテナハウスにて火災の初期から中性帯を伴う熱成層が形成される過程を観察し、また、コンテナ内部で注水による効果測定・温度変化の可視化を参加者に体験してもらい、「燃焼実体の把握、残火及び再燃チェック」で使用するだけでなく、サイズアップツール等として活用できる資器材だと、認識を改めさせることができました。

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他の消防本部さんへアドバイス

本研修を通して、実技訓練と併せ活用することで火災への認識を高める効果があると感じました。また、熱画像直視装置は濃煙下や現着時のサイズアップには欠かせないツールと再認識し、隊員の身を守る装備品の一つであると実感しました。

 当校は熱画像直視装置を現在保有しておりませんが、消防職員にとっての有効な資機材であり、使いこなすための教養の必要性を鑑み、購入を検討したいと考えています。

 

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インタビューに応えて頂いた方

奈良県消防学校 教育指導係 併任主査 増田 憲和 様              

奈良県消防学校 教頭 向 潤也 様(派遣元:奈良県広域消防組合消防本部、階級:消防司令長)

 

その他消防本部との活動報告はこちら

煙の向こう側を撮影:動画はこちら

FLIR熱画像装置堅牢性(耐熱、振動、回転、落下、防水):動画はこちら

FLIR熱画像直視装置の詳細はこちら

 

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