奈良県広域消防組合 熱画像直視装置 活動レポート
奈良県広域消防組合消防本部にて実施された熱画像直視装置講義・実技訓練について内容をまとめましたので、是非ご確認ください。
奈良県広域消防組合について
奈良県広域消防組合は、管轄人口約89万人で県内人口の約65%、管内面積は県全体の約90%に及んでおり、奈良県の大部分を占めています。管内北西部の奈良盆地地域は大阪府と接していることから交通の便もよく、都市近郊として発展しています。これに対して、宇陀地域など北東部は、大和高原と呼ばれる高原台地が続き、南部の吉野地域は、大峰連山や大台ケ原といった紀伊山地が大部分を占める山岳地域であり、四季折々に美しい表情を見せる豊かな自然に恵まれた地域です。当組合は、本部を橿原市に置き、18署12分署7出張所を設けています。職員数1,259名です。
今回の熱画像直視装置研修会を計画したきっかけは?
近年、RC造、高気密・高断熱化した建物が増加してきており、それに伴い火災現象が変化してきています。そこで、サイズアップ及び屋内進入時の急激な燃焼現象等の危険兆候を瞬時に知る必要があり、熱画像直視装置は必要不可欠であります。当組合内での警防活動研修時に熱画像直視装置の重要性についてスキルアップを図ってきましたが、今年にFLIR社から送付の他消防本部の活動レポートに“出張研修会の実施可能”とあったので“熱画像直視装置”をメインテーマにし、理解を深め有効活用と知識及び技術の向上を図る目的でFLIR社にお願いいたしました。
保有されている熱画像直視装置は?
FLIR K45やK2、FILR工業製品も含めると22台保有しています。
熱画像直視装置をどのように活用されていますか?
「燃焼実体の把握、残火及び再燃チェック」で使用することが多いのが現状です。
熱画像直視装置研修会を受講されての感想をお聞かせ下さい
熱画像直視装置の基礎的な内容、火災現場での活用方法及び実演を交えて講習していただき、当組合職員の理解が深まりました。特にスモークマシンを使用した実演・体感訓練は非常に熱画像直視装置のメリットを表現でき今回の研修の狙いは達成することができました。
熱画像直視装置研修会を受講されたことにより今後どのような効果が期待できそうですか?
火災現場に到着し、まず行うのがサイズアップです。迅速・正確に行うことが重要で、その後の活動に大きく影響します。今後は、屋内進入時の濃煙下での検索活動、急激な燃焼現象の兆候を把握等のサイズアップツールとして有効活用できることを期待します。
今後、熱画像直視装置の追加計画はありますか?
多種多様な火災現場が増加し「同じ火災現場はない」とよく言われるように、状況に合わせた活動、戦略及び戦術を切り替える必要があるため、資機材(武器)を組織として整える必要性も感じたので、熱画像直視装置の配備について更新車両への積載や単体購入を検討したいと考えます。
火災現場以外でも活用されたとお聞きしました。どのような用途でしょうか?
交通救助でも使用しています。奈良県広域消防組合は山間部を走る公道が多く、街灯が少ない箇所も多くあります。現着時に投げ出された方が居ないか等確実に要救助者の存在を把握するために活用しています。
インタビューに応えて頂いた方
奈良県広域消防組合消防本部
警防部 警防課
消防司令長 丸本千彰様
消防司令補 三村太一様
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その他にも活動レポートを載せておりますので、以下ページよりご確認ください。
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