FLIR 熱画像直視装置 Kシリーズの違いは?
消防用熱画像直視装置 FLIRKシリーズ(K1、K2、K55)の各モデルの違いを紹介します。
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消防用の熱画像直視装置とは?
FLIRは、軍事用や産業用など様々な赤外線システムを開発・製造・販売を行うグローバルメーカーです。その中でも、消防用に特化した熱画像直視装置Kシリーズは、過酷な環境下でも使用できるよう3つの点を最適化しています。
1つ目は、落下や衝突にも耐えうる堅牢性
2つ目は、放水や突入の際の水没や粉じんにも対応した高いIP性能
3つ目は、注意すべき高温箇所や救助者の存在を一目で確認できる表示パレットモード
これらの機能を満たすFLIR Kシリーズは消防活動専用モデルとして設計され、様々な試験でその最適性は証明されています。
FLIR熱画像直視装置 Kシリーズ
FLIR Kシリーズは主に3タイプがあります。左からFLIR K1、FLIR K2、FLIR K55です。それぞれのカメラの特徴について説明いたします。
FLIR K1 : 詳細はこちら
FLIR K1は、軽量・小型に特価したコンパクトモデルです。
小型ガンタイプのため、しっかりとグリップを握ることができ、手軽に扱えるのが特徴です。
リール式ストラップに取り付ければ、必要な時にさっと取り出して使うことができ、使用後は手を放すだけで元の場所に戻るため、救助活動に集中することができます。
FLIR K2 : 詳細はこちら
FLIRK2はコンパクトかつ軽量で堅牢なガンタイプカメラです。このカメラには電源ボタンのみが搭載されており、ONにするだけで、その場の熱の状況を表示します。
カメラモードの選択は、PCとの接続が必要ですが、よく使うモードをあらかじめ設定し、現場での使い勝手をカスタマイズすることができます。
また、K2はバッテリーが着脱可能ですので、長時間の使用時には予備バッテリーに交換することができます。バッテリーはいつでも必要な数を追加で購入できます。
FLIR K55: 詳細はこちら
FLIRK55は鮮明な画像と大画面を持つ頑丈なカメラモデルです。
赤外線は、暗闇でも、煙のなかでも、現場の熱状況を映し出すことができるものですが、K55は、FSXというFLIR独自技術により、通常の赤外線映像よりもさらに輪郭をはっきりさせる画像処理を行っています。
近年、ますます高断熱・気密化のニーズから、住宅構造は複雑化しています。屋内侵入時に、内部の状況を素早く把握し、救助者の有無を確認するには、K55が最適です。
FSX【消防用 熱画像補正機能】
FLIRK55にはFLIR独自の画像処理技術FSXが搭載されています。
上記の画像をご覧ください。こちらは、同じ火災が発生している屋内をFSXなしのカメラとFSXありのカメラで撮影したものです。
比較していただくと、右側のFSXありの画像では、窓や天井、地面に敷かれた絨毯の様子などがより詳細に確認できることにお気づきになると思います。
一方、左の画像のような従来の熱画像では、熱の分布のみで画像表示がなされるため、熱源以外の情報ははっきりとしないことが多々ありました。FLIRのFSXは、熱画像のみの輪郭画像処理によって、煙の充満した部屋や夜間でも、建物内部の様子を明確に把握することができるため、
迅速な救助・消化活動が可能になります。
FLIR K1/K2/K55の画像比較(照明なし)
今までご紹介したFLIR K1、K2、K55の大きな違いは画像の見え方です。
ここでは、火災時の建物内部や夜間を想定し、照明がない状態で、この3機種でどのように画像が表示されるかを比較します。
画面下段の照明がない状態での撮影では、FLIR K1よりK2、K2よりK55のほうがより鮮明に画像は映ることがおわかりいただけると思います。
特にFLIR K55にはFSXが搭載されていることで、照明のない状態でも輪郭のはっきりした映像を表示させることができるため、救助者の状態を瞬時に把握することができます。
FLIR K1/K2/K55の画像比較(距離)
次に、同じく3モデルで、2mと10mと、距離が離れたときにどのように見え方が異なるかを比較します。どのカメラでも、2m程度の近距離では救助者を把握しやすいですが、10mの距離を取ると、低画素のFLIR K1では人であることを認識することは難しくなります。
FLIR K1やK2は軽量・コンパクトで持ち運びがしやすいという特徴がありますが、K55は高画質であるため、どのような環境下でも詳細な現場確認に役立つという点に優位性があります。
製品の詳細は、ぜひ製品ページにてご確認ください。