最適レンズを選ぶために:
サーモグラフィカメラのレンズを選ぶ際には、いくつかの注意すべきポイントがあります。その中でも、画像解像度と温度測定の精度が主な要素です。
測定対象物の計測を正確に行うには、FOV(視野角)に測定ターゲットが収まるかを確認します。同時に、計測したい最小の箇所が瞬時視野(IFOV)を満たすようなに、空間解像度を持つものが必要です。
空間分解能
カメラの空間解像度は、赤外検出器の1ピクセルで確認できる最小の大きさを示します。その数値をIFOVといい、レンズの視野 (FOV) とターゲットまでの距離の両方によって決定します。カメラレンズから対象物が近いほど1ピクセルまたはIFOVで見られる領域は小さく、遠ざかるほど、1ピクセルの関心領域は大きくなります。これは図で確認できます。
視野角(FOV)
遠くから対象物を表示すると、視野範囲も変わります。空間解像度と同様に、接近しての測定よりも遠くからの測定の方が対象物を捉えるピクセル数は少なくなります。対象物が視野内に収まるようにできる限り接近し、測定することが理想ですが、対象物が高温であったりカメラやオペレーターに危険が及ぶ場合は、それが不可能な場合があります。その場合、焦点距離が長く視野角が狭い望遠レンズを選ぶと、対象物の視野が拡大します。
対象物の全体の大きさ(視野範囲)と必要な空間解像度が分かれば、用途に最適なレンズまたはレンズセット選ぶことができます。これらの値を算出することは手間がかかるため、 FLIRはこのプロセスを支援する無料のオンライン視野角計算機をご用意しています。
オンラインツールを使用するには、対象物のサイズ、対象物までの距離、カメラレンズを入力します。計算機は、視野、空間解像度、および関心対象物上のピクセル数を計算するので、レンズ選択が簡単になります。